5ちゃんねるで誹謗中傷された時の削除方法と問題解決への3つのポイント

  • 2018.09.11
5ちゃんねるで誹謗中傷された時の削除方法と問題解決への3つのポイント

日本最大級のネット掲示板「5ちゃんねる」(旧2ちゃんねる)。本名を隠して自由に利用できることが人気の理由のようですが、自由が故に問題も発生しています。

 この記事では、5ちゃんねるにおける誹謗中傷問題についてお伝えします。

5ちゃんねるとは?

 「5ちゃんねる」とは、誰でも匿名で書き込みができる、日本一の規模の匿名電子掲示板です。

 2017年10月に「2ちゃんねる」から、「5ちゃんねる」に名称が変更されました。2ちゃんねるという名前は、掲示板を利用したことはなくても一度は耳にしたことがあるのでは無いでしょうか。

2ちゃんねる⇒5ちゃんねるの名称変更の理由

 
 旧2ちゃんねるは2017年10月1日、5ちゃんねるへ名称を変更したことを発表しました。

 長年にわたり親しまれた2ちゃんねるが名称変更に至ったのには、運営者が変わったことが理由のひとつとしてあります。
 以下、新たな運営者が発表したコメントです。

 

Loki Technology, Inc.は、このたびRace Queen, Inc.から日本で最も有名で巨大な電子掲示板の管理運営権を譲り受けました。
譲渡を受けるにあたって、権利関係に関する無用な紛争を生じさせず、また、皆様に継続的に安全かつ快適にご利用いただけるように、掲示板の名称を新たに「5ちゃんねる」へと変更しました。Loki Technology, Inc.は、ドメイン「5ch.net」に加え、「5ちゃんねる」及び「5ch」の商標についても正当な権利利益を有しています。

掲示板の名称及びドメインを変更しましたが、利用者の方は従来通りの方法で本掲示板「5ちゃんねる」をご利用いただけます。
新たにはじまる「5ちゃんねる」を引き続き宜しくお願い致します。

 発表によると、サイトのオーナーが「Race Queen, Inc.」から、「Loki Technology, Inc.」へ変更になったとしています。
 また、「http://www.2ch.net」から、「https://www.5ch.net/」へドメインも変更されました。

 つまり、運営権が譲渡されたことをきっかけに、名称も変更したという趣旨が明記されています。

5ちゃんねるに書き込まれる内容

 『ハッキング』から『今晩のおかず』までを手広くカバーする巨大掲示板をキャッチフレーズとして、時事ニュースやエンタメ、グルメやゲームなど幅広いジャンルのスレッドが立てられ、ユーザー同士が情報を交換しています。

 5ちゃんねるが同じ趣味などを持つユーザー同士の有意義な交流の場として利用される文には良いですが、時にはネット上の誹謗中傷の場となることがあります。
 次項でお伝えします。

5ちゃんねるでの誹謗中傷

 5ちゃんねるで誹謗中傷トラブルが発生する理由として、誰もが簡単に匿名で書き込みができるという点があります。

 また、日本最大級の匿名掲示板ということも理由のひとつです。正確なユーザー数は発表されていませんが、たくさんの人がネット上で集まるサイトということもあり、多くの書き込みがされます。
 たくさんの人が集まれば、トラブルが発生することは必然的という見方もあり、5ちゃんねるは他人の誹謗中傷が起こりやすいとも言えるかもしれません。

5ちゃんねるの具体的な誹謗中傷例

 5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)では、実際にどのような誹謗中傷トラブルが発生しているのでしょうか?
 以下、具体例を挙げます。

■例1 「○○銀行の営業マン○○さんは不倫している。ナンバー○○の車で愛人と旅行に言っていた。」

■例2 「○○レコード会社の○○社長は、暴力団と深い関わりがある。」

■例3 「○○会社の○○さんは、過去にわいせつ罪で逮捕されたことがある。」

 このような内容は、書き込まれた人の社会的な評価を下げるような内容で、法律に違反する可能性があります。

 では、どのような法律に違反する可能性があるのでしょうか?

誹謗中傷は法律違反!

 現在、ネット上で多く見受けられる他人を誹謗中傷するコメント。「みんなが誹謗中傷の書込みをしているから」「匿名だから自分が書いているとバレない」と思っている人もいることでしょう。
 しかし、誹謗中傷は法律に違反する可能性があり、実際に逮捕者も出ています。

 前項で記述した例1~3の誹謗中傷の場合、刑法230条で定める「名誉毀損罪」に該当する場合があります。

 名誉毀損罪とは、公然の場(大勢の人が知ることができる状況下)で他人の社会的な評価を下げるような言動をすると罪に問われる可能性があります。

 例1の場合、不倫は一般的に見て、決して良いものではありません。近年では社会から批判をされる傾向が強まっています。
また、法律(民法770条)で定める夫婦の離婚が認められる事由として、不倫相手との性行為があります。
 つまり、他人に対して法律でも正当な離婚事由として挙げられている「不倫」をしていると、ネット上という世界中の誰もが見ることのできる場所で書き込む行為は、「名誉毀損」に該当することが考えられます。

誹謗中傷トラブル解決のポイント3つ

 5ちゃんねるでの誹謗中傷被害は、誰でも被害に遭う可能性があります。前述した誹謗中傷の具体事例の中でも、ごく普通の一般人が被害に遭っています。

 日本最大級の掲示板のため、現代では世間への影響力も少なからずあります。それを逆手に取り、誹謗中傷というやり方で個人的な恨みを晴らす人が存在しています。

 もし、5ちゃんねるで誹謗中傷被害に遭った場合、どのような行動をとれば問題解決へ向かうのでしょうか?

 5ちゃんねるは、誹謗中傷を受けた場合、問題の書込みの削除依頼を受け付けています。
 以下、3つのポイントから削除の方法をご紹介します。

【ポイント①】ガイドラインをよく理解して削除依頼する

5ちゃんねるは、削除依頼のガイドラインを設けています。

「基本原則」として、「表現の自由は最大限保障されるべきである。」と定め、サイト内でどのような言葉を書き込んでも良いとしています。
 しかし、「他人の権利を侵害するものについては削除を行う。」と続け、前述した「誹謗中傷で問われる罪」に違反した場合は、削除するとしています。
 

削除はメールで受け付け

 5ちゃんねるは、削除依頼をメール(meiyokison@5ch.net)で受け付けています。

 削除依頼のメールを送る際は、件名を「削除申し立て」と記します。
 本文に、
① 問題の書込みのURL
② レス番号
③ 削除理由(どの法律に違反しているのかを明確に示す)
④ 本人確認書類(例:運転免許証、パスポートなどの公的な身分証明書)
と、上記4項目を記載します。

 ここでの注意点は、「③削除理由」についてです。
 例えば、「社内で不倫している」と書込みがあり削除したい場合は、「不倫をしていると言われることは、私の社会的な評価を下げることにつながりかねず名誉毀損に該当します」と具体的に違反する法律名と、違反する理由を挙げることが重要です。

削除人の存在

 5ちゃんねるには、「削除人」と呼ばれる削除を行うボランティが存在します。

 削除依頼のメールの内容、添付資料を踏まえ削除するか否かを判断します。

【ポイント②】弁護士に依頼する

 前項では、5ちゃんねるにメールで削除を依頼する方法をご紹介しました。
 この方法は、削除依頼の方法でも一番手軽にできると言えます。しかし、削除するか否かの判断は、削除人に委ねられます。

 問題の書込みの削除を行ってもらいたいと強く願う場合、弁護士に依頼し、裁判所から削除の仮処分の決定を下してもらう方法があります。

 5ちゃんねるは、削除ガイドラインで「Loki Technology, Inc.を名宛人とする裁判所の決定については、原則として従う。」と明記しています。

 裁判所から仮処分の決定を下してもらうには、裁判を起こす必要があるため、弁護士に依頼することが一般的です。
 そして、5ちゃんねるは、このような削除の仮処分を想定してか、「5ちゃんねるが認めた弁護士」からの請求は原則として対応するとも記しています。

5ちゃんねるが認めた弁護士とは?

 5ちゃんねるが認めた弁護士とは、過去に受けた削除の請求の中から、「表現の自由」を尊重する考えもあり、正当な理由を持って削除の依頼を行った弁護士を指しています。

 つまり、人々の言論の自由を保障した「表現の自由」を前提にし、よく理解している弁護士が行う削除依頼は、5ちゃんねる側も誠実に対応する旨が削除ガイドラインに記載されています。

【ポイント③】犯人を特定する

 5ちゃんねるのような匿名掲示板でも書込みをした人物を、「開示請求」という手続きを踏むことで割り出せる可能性があります。

 開示請求とは、相手が持っている情報を提示させる手続きのことです。

 以下、5ちゃんねるに書き込まれた誹謗中傷するレスを削除したい場合を例にして、手順をご紹介します。

 最初に5ちゃんねるを運営するLoki Technology, Inc(コンテンツプロバイダー)に、問題の投稿をしたIPアドレス(インターネット上の住所)とタイムスタンプ(投稿された日時)などの提示を依頼します。
 
 次に、インターネットプロバイダ(ネット回線会社:NTT・auなど)にIPアドレスとタイムスタンプを照会して、問題の書込みをした人物の氏名、住所などの個人情報を求めます。

 開示請求で誹謗中傷の投稿者を割り出す場合、2~3回の裁判を行う必要があります。そのため、時間と労力を費やすことになりますが、犯人の氏名や住所がわかることで、謝罪や損害賠償(慰謝料)請求などを検討することができます。

 つまり、犯人を特定することで、誹謗中傷で失った名誉を、慰謝料の金銭で取り返すことができる可能性があります。

問題解決へ向かうための3つのポイントまとめ

 5ちゃんねるの本社は、フィリピンにあります。つまり、これまでご紹介した「解決までの3つのポイント」での削除依頼、開示請求の手続きは、海外の企業に向けて行うことになります。

 したがって、【ポイント1】でお伝えした自らで削除依頼のメールを送る場合、法律的な要素を含む文章で送るため、言葉が上手く伝わるかどうかが疑問になります。
 また、身分証明書を添付する必要があり、海外に免許証やパスポートなどの個人情報を送ることに抵抗を持つ人もいるかもしれません。

 そして、【ポイント2】【ポイント3】の場合、海外へ向けた法的手続きとなるので、やはり弁護士に依頼をした方がスムーズにことが運ぶことでしょう。

最後に

 5ちゃんねるのような匿名掲示板は、普段は人に聞きづらい情報を知ることができたり、同じ趣味を持つ人同士の交流の場になったりと便利なツールであることは間違いありません。
 
 しかし、本名を名乗らない‘名無しの権兵衛’で書き込むことによって、人間「陰」の
部分がむき出しになっていることも現状です。
 実社会では口にして言えない言葉を匿名掲示板ならば、安易な気持ちで書き込むことができるという環境の整備も、誹謗中傷の被害者が多い現代で今後、必要になるのかも知れません。