Twitterでのモラルが欠けている!?ネット炎上の理由と対策

Twitterでのモラルが欠けている!?ネット炎上の理由と対策

インターネットのトラブルでよく耳にする「炎上」。自分は関係ないと思っていても、誰もが当事者になる可能性があります。

 この記事では、安易な気持ちでの投稿がきっかけで起こる炎上についてお伝えします。

ネット炎上とは?

 ネットの炎上とは、不用意な発言から批判が殺到し、収集がつかなくなる事態を言います。主にSNSやブログを舞台に発生が多いとされています。
 
 芸能人やスポーツ選手などの著名人に対する炎上が目立ちますが、ごく普通の一般人が対象になるケースも少なくありません。

炎上の舞台はツイッターが多い!

 ネットの中でもツイッターでの炎上が多いとされています。
 その理由は、短い言葉で投稿できるという、とても簡単で気軽に使用できるツールであることが挙げられます。
 また、リツートのボタン1つで拡散させることができ、人から人へ伝えることも簡単です。

 ツイッターでの炎上事例も多く存在します。

ネット炎上の事例

 ネットの炎上では、どのような事例があるのでしょうか。
以下、過去に起きた事例の一部です。

スーパーの冷凍ケースに入って炎上

 大学生がアルバイト先のスーパーにて、商品が陳列する冷凍ケースに身体を入れた写真をツイッターに掲載。批判が殺到し、炎上になりました。

 このような行為を行った大学生は、「悪ふざけ」の一環でその場のノリでやっているようです。しかし、その代償は大きく、不衛生な行動から販売できなくなった商品の「損害賠償」。在籍していた学校から「退学」や「停学」の処分がくだされるなど人生や生活が一転する末路となっています。

同様の事例は過去にいくつもあります。アルバイトのモラルの低さは、多くのメディアでも取り上げられて問題視されました。

コンビニで販売するおでんのケースに指を入れて炎上

 愛知県内のコンビニで20代の会社員の男性が、販売されるおでんのケースに「ツンツン」と言いながら繰り返し指を入れている動画をツイッターに掲載。売り物のおでんに素手で触るという不衛生な行為に対して、批判が相次いて炎上しました。

 この男性は、「おでんツンツン男」と呼称されて、ツイートが拡散。後に、おでんをつついて販売できなくしたとして「威力業務妨害罪」(注釈1)で逮捕されました。

 また、この様子を撮影した女性も、威力業務妨害罪で逮捕されています。

危険な行動のツイートで炎上

 山梨県内の道路を走行する自動車の屋根の上に乗る男性の姿がツイッターに掲載され、炎上した事例があります。

 「とりあえず見てください。山梨は今日も平和です」とのコメントが添えられた動画には、セダンタイプの自動車の屋根に、うつ伏せになって乗る男性の姿が。また、後部座席の窓から上半身を出す男性も映っていました。

 

銀行で芸能人の個人情報が漏洩し炎上

 「母が帰ってきたら大倉くんの情報たくさん頂こう。住所はざっくりとはさっき電話で教えてもらったし。」「この前母は西島秀俊さんの免許証顔写真のコピーとってきた笑」など、個人情報漏洩を示すツイートで炎上となった事例があります。

 これは、銀行員の母親が、娘に顧客の個人情報を漏らしていたが後に判明。このツイートは娘が行ったものでした。

 また、ツイートの「大倉くん」とは男性アイドルグループ・関ジャニ∞の大倉忠義を指し、カードを紛失したため銀行を訪れたと詳細をツイートしています。

 その後、銀行は「金融機関としてあってはならないこと」と謝罪のコメントを発表しました。

「くたばれレッズ!」元衆議院議員・上西小百合の炎上商法!?

 元衆議院議員の上西小百合さんが、サッカーファンに対して暴言まじりの言葉をツイートし、「炎上商法」ではないかと疑念を向けられる騒動がありました。

 事の発端は2017年7月15日、浦和レッズ(J1リーグ)が、日本代表MF香川真司を擁するボルシア・ドルトムント(ブンデスリーガ/ドイツ)を埼玉スタジアムに迎えた親善試合。2-3で敗れた浦和に対して上西さんが、「浦和酷い負けかた。親善試合は遊びなのかな」と投稿し、サポーターを筆頭としたファンからの批判が殺到しました。

 その後も上西さんは、「なんかブーブー言ってる」「サッカーの応援しているだけのくせに、なんかやった気になってるのムカつく。他人に自分の人生乗っけてんじゃねーよ」など続け、ファンを挑発するようなツイートを展開。そして、同月22日には、浦和のファンと名乗る男性が、大阪府にあった上西さんの事務所に乱入する事態にまで進展すると、さらに「くたばれレッズ!」とツイートし、大炎上へとつながりました。

 当時、衆議院議員とは思えない発言の数々。一連の上西さんのツイートに対して、わざと炎上するような言葉をツイートして世間から注目を浴びる「炎上商法」ではないかという批判もあり、大ひんしゅくを買う事態に至ってしまいました。

(注釈1)
「威力業務妨害罪」とは、相手に対して暴力や騒音などで圧迫して業務を妨害する行為を行うと問われる罪です。
3年以下または50万円以下の罰金が科されます。

炎上はなぜ起きる?

 前項では、炎上の事例をご紹介しましたが、どのような原因で発生するのでしょうか。

非常識な行動による炎上

 事例でお伝えした「スーパーの冷凍庫に入る」「コンビニのおでんケースに指を入れる」「娘に勤務先の銀行の顧客情報を教える」など非常識な行動をツイートすると炎上に至るケースが目立ちます。

 そのようなツイートは、炎上するとさらに多くの人の目にふれます。中には、キャプチャに取る人もいるため、アカウントや投稿を削除しても、ネット上に半永久的に残る場合があります。

失言による炎上

 故意ではなくても「うっかりと失言」してしまい炎上になるケースがあります。

 過去には、ディズニーの公式ツイッターが、長崎の原爆投下の日に「なんでもない日おめでとう」とツイートし、炎上したことがあります。
 その後、ディズニーはツイートを削除し、「皆様にご不快な思いをさせてしまう不適切な表現がありました」と謝罪のツイートをしています。

 これは単純に、この日が長崎の原爆投下の日であることを忘れて、このような投稿をしてしまったようです。

操作ミスによる炎上

 誤って行った投稿が炎上するケースがあります。
 これは、企業や芸能人で目立つケースです。アカウントは1人で複数の作成が可能なため、「本アカウント」と「裏アカウント」を持っている人多く、切り替えを間違えてしまうことがあるようです。

 本当は裏アカンとでツイートしたかったマイナスな印象の言葉を、間違えて「本アカウント」でツイートしてしまい、場合によっては炎上になることがあります。

炎上の対策

 「うっかり失言」や「操作ミス」など、炎上を防ぐために気をつけていてもやってしまうこともあります。
 では、炎上を防ぐための対策はあるのでしょうか。

モラルに欠けた発言をしない

 モラルに欠けるような発言はしないことです。
 ツイッターは、ツイートの非公開設定をしない限り、全ての人に公開されます。つまり、誰もがあなたのツイートを見ることができます。

 そのため、道徳から外れたような発言、写真や動画は、炎上につながる危険性があります。

政治や社会への極端な発言

 政治や社会問題への極端な発言は、反対の意見を持つ人の反感を買う恐れがあります。

 例えば、現在の政権、連日にわたりニュースで取り上げられる事件や事故などに対しては、気をつけて発言を行ったほうがよいでしょう。

とくに人種問題に対する発言などは注意が必要です。他国や民族を批判する「ヘイトスピーチ」は炎上する可能性が大きく、大炎上となり発言者の個人情報を晒されるような被害へとつながりかねません。

世間には、さまざまな意見を持つ人がいることを常に頭に入れておく必要がありそうです。

事実であるか不確かな情報の発言

 
 本当かどうかわからない情報の発言は避けたほうがよいでしょう。
 情報がウソだった場合、炎上する可能性があります。

 とくに、医療や法律、科学などの人の生命や財産に関わる分野のツイートは、情報の裏付けがとれた段階でツイートすることがよいでしょう。

「誹謗中傷」と「炎上」

 炎上は、批判的な意見が殺到することで発生します。その中には、ツイートした内容よりも、投稿者を批判するものもあり、誹謗中傷にもつながります。

 また、投稿者が個人であり匿名で投稿している場合は過去のツイートから個人情報を探り、氏名や住所、勤務先(学校名)などを特定して晒すケースもあります。

 さらに酷い場合は、「殺す」などと脅迫にまで至ることもあります。

 これらに耐えかねて、アカウントを削除しても、問題のツイートを他者がキャプチャなどをとっていて、まとめサイトや掲示板に貼り付けることがあり、半永久的にネット上に残ることになります。

 

誹謗中傷や個人情報の晒しは「削除」を求めることができる

 問題のツイートをしたアカウントを削除しても、他者のキャプチャなどで、誹謗中傷や個人情報がネット上に残っている場合、その情報の削除を求めることが可能です。

 例えば、炎上したツイートが掲示板の5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)に貼り付けられ、個人情報もさらされている場合、5ちゃんねるのサイト管理者に対して削除を求めます。

 削除は、メールで行います。(メールアドレス:meiyokison@5ch.net)

◆件名
「削除申し立て」

◆内容
・URL
・削除理由
・理由の根拠となる資料
・本人確認のための資料

 上記の内容をメールに記し、送信します。

炎上で困ったら、ネットに強い弁護士に相談!

 一度、ツイッターで炎上すると、その後も誹謗中傷や個人情報晒しなどで悩むことが予想されます。

 その場合、ネット上のトラブルに強い弁護士に相談することが、問題解決への一番の近道と言えるでしょう。

 ネットが普及したことで、ネットのトラブル解決を得意とする弁護士が存在します。弁護士ならば、前項でお伝えした掲示板などの問題の情報の削除も、法的な手続きに沿って行うことが可能です。

 また、数多くの同様のトラブルを解決した経験から、的確なアドバスで解決へ導いてくれるはずです。