情報を得る目的で、多くの人が利用するインターネット。しかし、そこには心ない誹謗中傷が散見されます。面と向かっては言えないような言葉を、なぜインターネットでは抵抗なく書き込めるのでしょうか。
そこで今回は、インターネットで誹謗中傷をする人の心理・特徴についてご紹介します。
誹謗中傷する人の心理
幼い頃、誰もが一度は「いじめは絶対にいけません」「人の悪口を言ってはいけません」と両親や学校の先生から教えられた経験はあるでしょう。しかし、大人になってもいじめや人の悪口を繰り返す人は少なくありません。近年では、その行為が実社会のみならず、ネット上でも横行しています。
誹謗中傷する人は、一体どのような心理で誹謗中傷を行っているのでしょうか。以下7つの心理のいずれかが考えられます。
【心理①】ストレス発散
「本音と建前」という日本人の性格の特徴を表す言葉があります。感情と態度が違うことを示す言葉ですが、匿名で書き込むことが出来るネット上は、本音と建前を使い分ける日本人のストレス発散の場になっていると考えられます。
【心理②】嫉妬心
ネットのよる誹謗中傷の被害者は、芸能人やスポーツ選手、会社経営者など、いわゆる成功者が多いです。
その傾向から、誹謗中傷をする人は、成功者に嫉妬心を抱いていると考えられます。
「ないものねだり」という言葉がある通り、人は自身が持っていないものを他人が持っていると羨む傾向にあります。しかし、その羨望が嫉妬に代わるケースも少なくありません。
その嫉妬心を誹謗中傷という行為で、成功者に向けられているのかもしれませ。
【心理③】優越感
人は心のどこかで、「他人より優位に立ちたい」という優越感心理が働いています。ただ、実社会では、立場上、優位に立ったり尊敬される人間関係を構築したりすることは簡単ではないため、思うような優越感は得られないのかもしれません。
そこで、誹謗中傷を行うのです。誹謗中傷は、相手を貶めて自身を優位に立たせることで手軽に優越感に浸ることが可能なのです。
【心理④】集団心理
「赤信号みんなで渡れば怖くない」という集団心理があります。集団心理は「他の人もやっているから」という仲間意識を生み、他人を傷つける行為に対しては罪悪感を持たなくなる傾向にあります。そうなると、たとえ温厚な人でも攻撃性にスイッチが入り、誹謗中傷がエスカレートしていく可能性があるのです。
【心理⑤】行き過ぎた正義感
ふとしたミスがきっかけで炎上し、誹謗中傷が行われるケースがあります。そのようなケースでは、対象者のミスが許せないと感じ、私的に罰を与える行き過ぎた正義感を持つ人がいるのです。
【心理⑥】復讐心
ネット上の誹謗中傷には、「死ね」「消えろ」等の、過激な表現が使われています。この言葉の裏には、被害者が何かに対し根を持っているケースが考えられます。その腹いせとして、ネット上で侮辱する強い復讐心が働いている可能性があります。
【心理⑦】愉快犯
ネット上で誹謗中傷を受けると、委縮して怯えたり鬱状態になったりする人は少なくありません。誹謗中傷をする人は、被害者のそういった反応を楽しむ愉快犯的な心理が働いている可能性も考えられます。
実社会に誰かを虐めたりする場合、周囲の目が気になるためハードルが高いでしょう。しかし、匿名で書き込めるネット上であれば、ハードルは低いです。
そのハードルの低さが、普段温厚な人を冷酷な性格に一遍させ、普段できない誰かへの攻撃を行い、相手の反応を楽しむ愉快犯的な心理が働いているケースがあるのです。
誹謗中傷する人の特徴
以上のような心理になりやすい人には特徴があります。以下に挙げるような人は、誹謗中傷をする人の心理が働くかもしれません。
【特徴①】噂好き
噂好きの人は、とかく他人の話をするのが好きです。その言動はネット上でも行う傾向にあります。悪い噂を聞いた噂好きの人は、それを格好の餌にして誹謗中傷に走りすいです。
【特徴②】集団行動を好む
集団行動を好む人も誹謗中傷をする傾向にあります。集団行動を好む人は、ネット上で誹謗中傷を見かけると、加担する行動に走りやすいのです。
【特徴③】コンプレックスを抱いている
コンプレックスを抱いている人は、嫉妬心を抱きやすかったり優越感に浸りたがったりする傾向にあります。そのため、誹謗中傷を行いやすいのです。