「ネットに強い弁護士」とは?誹謗中傷で弁護士に相談するメリット

  • 2019.07.09
「ネットに強い弁護士」とは?誹謗中傷で弁護士に相談するメリット

インターネットの誹謗中傷トラブルは、誰もが当事者になる可能性があります。匿名で書き込みができるなどの理由で安易に他人の悪口を書いたり、誹謗中傷の被害にあったりする可能性が高いと言えます。

 この記事では、ネット上の誹謗中傷トラブルに直面した際、弁護士に相談することのメリットをご紹介します。

誹謗中傷とは?

「誹謗中傷」とは、他人の根拠のない悪口を徹底的に言い、非難することです。法律的に結果として、「名誉毀損」「侮辱」「信用毀損」「プライバシー権の侵害」に該当する可能性があります。

 誹謗中傷の「誹謗」と他人をけなすこと。「中傷」は何ら根拠もなく悪口を言うことです。2つの言葉は同じ意味を指し、重ねることで強調した言葉となっています。

誹謗中傷は犯罪!?どんな罪に問われる??

 誹謗中傷は、場合によっては犯罪になり得ます。前述した「名誉毀損罪」、「侮辱罪」「信用毀損」「プライバシー権の侵害」などに違反するケースがあります。

名誉毀損罪(刑法230条)

 「名誉毀損」とは、不特定多数の人が知り得る状況下で、他人の社会的評価を傷つける行為を指します。
 例えば、「〇〇会社の〇〇社長は暴力団と深いつながりある!」と根も葉もないことを書き込むと、名誉毀損罪に該当する可能性があります。

侮辱罪(刑法231条)

 「侮辱」とは、他人に対して「バカ」「アホ」「ブス」など見下たり、バガにしたような言動を取ることを指します。
 

信用毀損(刑法233条)

 「信用毀損」とは、ウソの噂話を流し、他人を欺くことで、信用をなくす行為をいいます。

 例えば、「〇〇会社は倒産寸前」と言いふらすと信用毀損に該当する可能性があります。
 

誹謗中傷の多くは、ネットで発生する!?

 ネットが普及した現代、誹謗中傷の多くはネットで発生しています。
 警察庁によると、2016年の一年間で都道府県警察に寄せられた誹謗中傷に関する相談件数は11,136件。前年の2015年が10,398件、2014年が9,757年であったことから、右肩上がりであることがわかります。

 ネットでの誹謗中傷が多い理由のひとつとして、ネットの匿名性の高さがあります。

 SNSやブログ、掲示板などを利用する際、ほとんどのサイトは本名を名乗る必要はありません。つまり、本名を明かさなくてもネットを通じて世間に自分の声を発信することができます。
 そのため、気軽に個人が情報発信をできるというメリットがる一方で、匿名だから誰が書いているかわからないだろうという心理から他人の悪口を書き込む行為に走りやすいデメリットもあります。
 
 これは、日本人の性格を表す言葉の「本音と建前」が顕著に現れていると言えます。対人関係や仕事で抱えた日頃のストレスを、ネットに本音を吐くことで発散させている人が多いようです。

誹謗中傷は弁護士に相談!

 スマートフォンが普及し、ネットが人々の生活に密着した存在となっています。さまざまな情報を手軽に得ることができたり、ネットで自宅にいながら買い物ができたりと便利な一方で、詐欺や悪徳商法、不正アクセスやウイルスなどによる情報漏えいなど多くのトラブルも発生しています。
 その中には誹謗中傷に関する問題もあり、被害に苦しんでいる人が多くいます。

 裏付けるかのように警察庁の発表によると、2016年の一年間で都道府県警察に寄せられたネットに関する相談でもっと多いのは「詐欺・悪質商法による相談」で67,026件、続いて「迷惑メールによる相談」で14,538件。次に、「名誉毀損・誹謗中傷等に関する相談」で11,136件というデータがあります。

 誹謗中傷は警察に相談する解決方法もあります。しかし、加害者が逮捕されるケースは極めて少ないと言えることでしょう。
 その理由として、①「立件が難しい」、②「警察官にネット犯罪に詳しい人が少ない」などを挙げることができるでしょう。

ネットに強い弁護士とは?

 弁護士は、全ての法律分野において業務を取り扱うことができます。司法試験では、日本の法律全般が試験範囲となります。そして、法律上も取扱分野に関する定めなどはありません。そのため、例えば刑事事件(殺人、強盗)だけを取り扱う弁護士はほとんど存在しないと言ってよいでしょう。

 しかし、法律知識のほかにも、ある程度は特定の分野に精通した知識を持たなければ解決しないトラブルもあります。
 例えば、医療ミスで裁判になった場合。弁護士はミスが発生した状況を把握するため、関係するカルテが読めなければならない、病状や症状、医療行為などに関する知識がなければいけません。

 医療に関する分野と同様に、ネットに関するトラブルも法律外の知識を必要とします。

ネットに強い弁護士に必要な知識

 ネット上のトラブルは、仮想空間(サイバー空間)で行われます。匿名性が高い環境も重なり、相手の身元がわからない、動機が単純すぎるなど実社会で起こるトラブルとは違った要素が問題解決へのハードルとなります。

 また、ネット上のトラブルと一言で表しても、誹謗中傷や詐欺、情報漏えいなど内容は多岐にわたります。それに伴って、問題を解決するためには複数の法律が関わってきます。

ネットのトラブル解決に必要な【知識】

 ネット上のトラブルを解決するためには、法律以外にも以下のようなネットワークの仕組み全般の知識が必要と言えるでしょう。

■IPアドレス
■プロバイダ
■サーバー
■ドメイン
■IT技術 など

ネットのトラブル内容

 「ネット上のトラブル」と一言で言っても、さまざまな内容の問題が発生しています。

■誹謗中傷
■著作権侵害
■商標権侵害
■リベンジポルノ
■ネットストーカー
■ネット上での詐欺(ワンクリック詐欺、情報商材詐欺)
■不正アクセス(情報漏えい) など

ネットのトラブル解決に関わる法律

 ネットで発生するトラブルが多岐にわたる分、解決にかかる法律への深い知識も必要になります。

■プロバイダ責任制限法
■名誉毀損罪
■侮辱罪
■業務妨害罪
■プライバシー権の侵害
■肖像権の侵害
■脅迫罪
■著作権
■商標権
■詐欺罪
■不法行為
■個人情報保護法
■不正アクセス禁止法
■リベンジポルノ防止法
■不正競争禁止法
■特定商取引法
■迷惑メール防止法 など

また、ネットは国境がないと言えます。例えば、SNSのツイッターやフェイスブックなどの本社は米国に置かれています。これらに関係したトラブルが発生した場合、米国企業と争うことになるため海外の法律知識を要する場合もあります。

ネットの誹謗中傷で弁護士に相談するメリット

 SNSやブログ、掲示板などで誹謗中傷の被害に遭った場合、被害に遭った本人が問題の書き込みが遭ったサイトからの運営者に削除を求めることが可能です。
 その方法は、問題の書き込みがあったサイトの「お問い合わせ」フォームなどから運営者に連絡を入れ、削除してほしい部分とその理由を明確に伝えます。
 比較的に簡単にできる削除依頼ですが、削除されるか否かの判断はサイト運営者に委ねられるため、希望が叶わないケースが多々あります。

 このような場合でも、弁護士に相談することで、弁護士名で削除依頼が可能で、裁判に至った場合でもスムーズに進めることが可能です。

 また、弁護士は代理人となるため、依頼者が表に立つことはありません。つまり、弁護士が依頼者と相談の上、削除にかかる手続きを行うので、精神的なダメージは最小限で住むことが予想されます。

ネットに強い弁護士の紹介

ネットに強い弁護士はどのようにして探せばよいのでしょうか。

 探し方のひとつとして、「日本弁護士連合会」(日弁連)の弁護士情報提供サービス「ひまわりサーチ」で弁護士検索を行うことができます。都道府県別に検索できるため、自宅から最寄りの弁護士を探すことができます。

(参照)
誹謗中傷の相談件数
「警察庁広報資料H29上半期情勢」
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/cybersecurity/data/H29_kami_cyber_jousei.pdf