そのリベンジポルノ、ここに相談しよう!

  • 2019.10.29
そのリベンジポルノ、ここに相談しよう!

スマートフォンの普及によって、写真や動画を簡単に撮影し、インターネット上に掲載することで、誰もが簡単に情報を発信することができるようになった現代。「リベンジポルノ」という性的な犯罪の被害に遭うケースが増加しています。
半永久的にインターネット上に残ることから、「デジタルタトゥー」とも言われるリベンジポルノ。インターネット上に掲載され、拡散された写真や動画は、完全に削除することが難しいのが現状です

この記事では、リベンジポルノの被害に遭った場合どこに相談にいけばよいのか、についてご紹介します。

リベンジポルノとは

リベンジポルノとは、元配偶者や元恋人が、フラれるなど相手から拒否されたことで恨みを持ち、復讐のために裸などの性的な写真や動画をインターネット上に無断で掲載する行為のことをいいます。
写真や動画の公開先は、SNSやブログ、掲示板などのインターネット上の他、印刷してポスティングでバラまくケースもあります。

リベンジポルノ防止法

そんなリベンジポルノを規制する法律が2014年11月26日に制定されました。それが、リベンジポルノ防止法(私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律)です。
リベンジポルノ防止法により、他人の性的な写真や動画を無断でインターネット上に掲載することは犯罪と見なされるようになりました。

リベンジポルノの相談件数

警視庁の報告によると、全国の警察署に寄せられたリベンジポルノの相談件数は2015年が1,143件、2年後の2017年には1243件と過去最多を記録しています。例年、相談者の約9割が女性です。
リベンジポルノ法で規制しているにも関わらず、歯止めが利かず、リベンジポルノの件数は増加傾向にあるのです。

また、リベンジポルノの被害を受けると羞恥心が勝り、誰にも相談出来ないケースも間々あります。実際に起きているリベンジポルノの被害数は、警視庁が発表している相談件数を大きく上回っていると考えられています。

主な相談先

そんな状況を改善するために、リベンジポルノに苦しんでいる方向けの相談先が整備されています。主な相談先には「警察」「弁護士」「一般社団法人セーファーインターネット協会」「イー・ガーディアン」が挙げられます。
それぞれの相談先が役割が違うので、被害にあった方の状況に合わせた相談先を選択するのがベターです。
それぞれの特徴を簡単に表にしてみました。

 犯罪民事費用の有無画像・動画の削除
警察×
弁護士
一般社団法人セーファーインターネット協会××
イー・ガーディアン××

では、上記の表を照らし合わせながら、それぞれの相談先について見ていきましょう。

警察

 警察は、リベンジポルノの被害を確認し、その証拠があれば捜査を行い、犯人の逮捕へ向けて動きます。したがって、インターネット上に掲載された写真や動画をキャプチャ(スクリーンショット)などで保存し、それを証拠資料にして警察に相談へ行くとよいでしょう。
性的な写真や動画をインターネット上に晒されるというとてもデリケートな事件ですので、希望すれば女性捜査員に対応してもらうことも可能です。

性犯罪被害者相談電話(全国統一)

また、各都道府県の警察本部では、インターネット上の犯罪を専門に扱う「サイバー犯罪対策課」を設けていますので、そちらに相談するのもよいでしょう。

都道府県警察本部サイバー犯罪相談窓口一覧

 但し、警察は犯罪に対しては動きますが、民事(犯罪には当たらない一般市民同士の争い)に対しては動きません。それは、警察は民事不介入(警察は民事紛争に介入するべきではない、とする警察権の原則)のためです。
ですので、犯罪になり得るリベンジポルノでない限り、警察は動いてくれない可能性があります。

弁護士

 警察が動いてくれず困惑している方は、弁護士に相談するも一手です。
 リベンジポルノを弁護士に依頼すると、被害状況を把握し、わいせつ画像が掲載されたサイトに対して、削除依頼をしたり発信者情報開示請求をしたり等の対応を採ってくれます。

・発信者情報開示請求とは
 プロバイダ(インターネット回線を繋げる事業者)に対して、インターネット上で他者を誹謗中傷するような表現を行った発信者の情報の開示を求める行為のことをいいます。

警察とは異なり、犯罪に該当しない可能性があるリベンジポルノに対しても動いてくれるのが弁護士のメリットです。

 弁護士に相談する際は、インターネット上のトラブルに強い 弁護士に相談することがオススメです。
 近年のインターネットの普及、それに伴うトラブルで、弁護士の中にはIT分野に精通した弁護士が存在します。早期の解決や、慰謝料の増額などが可能と考えられます。
しかし、弁護士に削除依頼をすると一定の費用を支払わなければならないのが難点です。

一般社団法人セーファーインターネット協会

 一般社団法人セーファーインターネット協会は、国内のIT企業の有志によって運営されている機関です。通称「セーフライン」と呼ばれています。
セーフラインの活動の目的は、統計を用いた科学的アプローチ、数値化した効果検証スキームを通した、安全なインターネット環境の実現です。
 この目的を実現させるためにセーフラインは、リベンジポルノ等の違法な写真・動画を、依頼者の代わりにインターネット上から削除する活動を行っています。

 セーフラインは、 2016年にリベンジポルノを含む性的な写真削除の依頼を受けた31,222件のうち、30,281件の削除し、削除率は97%という実績を持っています。
 そのため、リベンジポルノの投稿削除については期待が出来ると考えられます。しかし、削除以外のことは対応してくれないのが難点です。

イー・ガーディアン

 イー・ガーディアンは、インターネット上の違法画像を人間の目視とAIでパトロールする機関です。違法画像を発見すると削除してくれます。
 セーフラインとは異なり削除依頼は有料ですが、削除対応が非常に速いです。「大元のデータは削除したけど、拡散されたものがあるかもしれないから不安」という方は、削除対応が速いイー・ガーディアンは頼もしいでしょう。

その他の相談先

 以上に挙げた相談先の他にも相出来る機関があります。以下の4つが挙げられます。

嫌がらせ・ストーカー対策相談室

 リベンジポルノの他に、ストーカーや嫌がらせに悩んでいる方は、「嫌がらせ・ストーカー対策相談室」に相談するとよいでしょう。
 「〇〇をしたい場合は〇〇という機関に相談するといい」等の助言をしてくれたり、ストーカーをしている人が誰なのかを調査してくれたりします。

匿名通報ダイヤル

 知り合いがリベンジポルノに遭っているという場合は、匿名で通報出来る「匿名通報ダイヤル」があります。
 「匿名通報ダイヤル」とは児童虐待等、潜在化しやすい犯罪の検挙等を目的に、市民から匿名のよる通報を受けている団体のことをいいます。
 通報の多い案件については「匿名通報ダイヤル」が警察に情報提供を行い、検挙に動く可能性があります。
 リベンジポルノに苦しんでいる人が身近にいる方は、「匿名通報ダイヤル」に通報して力になってあげましょう。

東京ウィメンズプラザ

 東京ウィメンズプラザは、配偶者や交際相手からの暴力等、様々な悩みに関する相談を受けている機関です。リベンジポルノに関する相談も受けています。

法務省の人権擁護機関

 法務省の人権擁護機関では、法務局職員や人権擁護委員がリベンジポルノをはじめ、人権に関する相談を受けています。電話とメール、どちらでも相談を受けています。

最後に

お伝えした通り、リベンジポルノはエスカレートすると、身の危険を脅かすような重大な事件へと発展するケースもある犯罪行為です。
 そして、インターネット上に性的な写真・動画が掲載され時、被害者は深い心の傷を負います。
 まずは、信用のおける相手であっても性的な写真や動画を送らないことが大切です。しかし、「相手が好きだから断れなかった」と心理を突かれたことで、リベンジポルノの被害に至る場合もあるかもしれません。
 現代では、警察や弁護士、セーフラインなど問題解決に向けて動いてくれる機関が存在します。
 リベンジポルノ被害にあった場合は、ひとりで悩まず家族など信頼できる第三者に相談した上で、問題解決に向けて動くことが良いでしょう。

監修弁護士:杉山 雅浩(すぎやま まさひろ)

監修弁護士:杉山 雅浩(すぎやま まさひろ)当事務所の弁護士は土日でも携帯電話、もしくはLINEで連絡を取る事が可能です。
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弁護士法人 Vスピリッツ法律事務所