「カイシャの評判」口コミは信用できる?誹謗中傷の犯人特定と削除の方法

  • 2018.03.19
「カイシャの評判」口コミは信用できる?誹謗中傷の犯人特定と削除の方法

 求職者の企業研究に役立つツールとしても人気の転職クチコミサイト。これから面接へ向かう企業の情報を事前に知ることができ、若者を中心とした求職者にとっては情報収集に欠かせないサイトとなっているようです。

 利用者の中には、情報を得るだけではなく、自身の経験をもとに情報を提供する人もいます。しかし、そこには落とし穴が…。
 現在、このようなクチコミサイトでは、誹謗中傷する書込みが多くあり、社会問題視さています。

カイシャの評判とは?

 「カイシャの評判」とは、求人サイトの「エン転職」などを手がけるエン・ジャパン株式会社が運営する転職口コミサイトです。

 就職や転職を考えている人が、入社後を想像しやすいように年収、休日、福利厚生、社内教育、職場の雰囲気などの口コミが掲載されています。その名前の通り、‘会社の評判’が書き込まれているサイトです。

 口コミは、その企業の現役の従業員、元従業員が書いているとされています。したがって、リアルな勤務実態を知ることができ、求職者が企業研究する上で便利なツールとなっています。

人気の理由は情報の多さとタダ!?

 カイシャの評判は、無料の会員登録することで全ての情報を閲覧することができます。したがって、誰でも簡単に利用できることで人気を集めているようです。

 無料の他にも、情報量の多さも人気の理由のようで、年収や休日、福利厚生などの項目は50以上あり、100万件以上の口コミが掲載されています。
また、企業ごとに社内の人間関係や仕事を通じた成長感などの主要6項目をレーダーチャートにして表示し、ひと目で評価がわかるようなサイトとなっています。

 転職口コミサイトは、カイシャの評判のほかにも「転職会議」「キャリコネ」などがありますが、無料での閲覧、情報量の多さは他社と比べても頭一つ分抜けているといえるでしょう。

誰が、どんな口コミを書いているの?

カイシャの評判には日々、さまざまな口コミが寄せられています。それは誰が書いているのでしょうか?

 しかし、カイシャの評判は就職や転職を希望する人に向けたサイトでもあります。つまり、現在勤務する企業に不平不満があり転職を考えている、若しくは転職をした人が書込みをしているという見解もできます。
 そのような場合、口コミにデメリットの声が目立つという偏りを生みかねません。

誹謗中傷する内容の存在

 カイシャの評判の書込みは、全てが無条件で掲載されるわけではありません。運営側でチェックを行い、極度に企業の悪口を書いているものは掲載しない方針のようです。掲載するか否かの基準は公表していません。

ネット上には、カイシャの評判のみならず、口コミサイトをはじめ匿名で書込みができるサイトが多く存在します。
そして、個人や企業を誹謗中傷する書込みも存在します。掲載された口コミの中には、企業にとって悪評となりかねない内容もあります。
カイシャ評判の口コミも、匿名で投稿できるので、誹謗中傷と捉えられる書込みが掲載される可能性もあります。

どんな罪に問われるのか?

 個人や企業を誹謗中傷する書込みをした場合、刑事罰や損害賠償請求をさせる場合があります。具体的にどのような罪に問われるのでしょうか。

■「名誉毀損罪」(刑法230条)

「名誉毀損」(めいよきそん)とは、内容の真意にかかわらず、不特定多数の人が知ることが出来る状況下で、他人に対する社会的評価(名誉)を下げるような言動を指します

  相手が個人か、法人かは関係がなく、その情報が本当か、嘘かも問われません。不特定多数といっても、例えばインターネット上で少数の人に対して行った言動が、「#拡散希望」などで大勢の人へ広まった場合も公然とみなされ不特定多数の人へ広めたことになる場合もあります。

 刑法で「3年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処する。」と定められています。裁判で有罪となれば、懲役刑の可能性もある重い罪です。

■「侮辱罪」(刑法231条)

 「侮辱」(ぶじょく)とは相手を軽視してはずかしめたり、名誉を傷つけることを指します。
 例えば、「バカ」「カス」など、具体的なことを挙げずに抽象的な表現で相手の社会的評価を傷つけると、侮辱罪に該当する場合があります。

拘留または科料に処される可能性があります。

■脅迫罪(刑法222条)

 「脅迫」(きょうはく)とは、相手を脅し、恐怖を与えることです。例えば、「お前を殺すぞ」と一言口にしただけで脅迫罪に該当します。これは本人のみならず、親族への告知も含まれます(第2項)。

 「生命、身体、自由、名誉または財産に対して害を加える旨を告知」(第1項)と条文には記載されています。これを一つひとつ例に上げると下記になります。

 生命…「お前を殺すぞ!」「娘を殺すぞ!」
 身体…「殴るぞ!」
 自由…「娘を誘拐するぞ!」「閉じ込めてやる!」
 名誉…「世間に公表するぞ!」
 財産…「家に火をつけるぞ!」「ペットを殺すぞ!」
 
 脅迫罪は、2年以下の懲役または30万円以下の罰金が定められています。

■業務妨害罪(刑法233条)

 業務妨害罪とは、①偽計業務妨害罪と②威力業務妨害罪の2つに大きく分かれます。

①偽計業務妨害罪とは、ウソの噂話しを流して人を欺き、業務を妨害することです。なお、この方法で人の社会的信用を損なわせることも同罪となります。

 この罪は、範囲が広く故意に行った行為が仕事中の人に迷惑を書けた場合、それが悪質と判断されると犯罪が成立します。

 事例として、旅行会社に勤務する社員の男性が、高校の遠足バスを手配することを忘れたことで、生徒を装って自殺をほのめかす手紙を学校に送りつけ、遠足を中止させようとした事件がありました。これは、バスの手配を忘れたミスを隠すためにした行為で、旅行会社社員は偽計業務妨害罪で逮捕されました。

 このように、「バスに爆弾をしかけたぞ!」などの直接的な脅迫ではなく、「自殺をほのめかす」という遠回りの方法で学校の業務を妨げたことも罪に問われることになりました。

 
②威力業務妨害とは、相手を圧倒的な力で押さえつけるような方法を用いて、業務を妨害することです。
 例えば、「市役所に爆弾をしかけたぞ!」と脅し、市役所の業務を妨げる行為などです。

 過去にはこのような事例もあります。スーパーマーケットにゴキブリ数十匹をばら撒いたとして、女性が威力業務妨害で逮捕されました。
 この行為は、ゴキブリを巻き散らかすという直接的で有効的な方法で、スーパーの業務を妨げたため、犯罪が成立しました。

偽計業務妨害、威力業務妨害の法定刑は、3年以下の懲役50万円以下の罰金です。

■損害賠償請求(民法709条)

 民法に定められている不法行為によって損害賠償請求をすることが可能な場合があります。

削除の方法

 カイシャの評判に悪評や誹謗中傷する内容を書き込まれた場合、その投稿の削除を求めることができます。

 カイシャの評判は、メールでの削除依頼は受け付けていません。郵送での受け付けとなります。

削除を求める場合は、「侵害情報の通知書兼送信防止措置依頼書」をweb上で検索後ダウンロードし、必要事項を記入して書面で送付します。

注意点として、そこに、問題の書込みが事実でないことの証明などを記載、資料を添付しなければなりません。
例えば「サービス残業がつき50時間のブラック企業」との悪評を書かれ、削除したい場合は、これがウソであることを明確にし、証拠を示すことが必要です。

※書面送付先——————————-
〒163-1342
東京都新宿区西新宿六丁目5番1号
新宿アイランドタワー
エン・ジャパン株式会社
「カイシャの評判」事務局 宛
——————————————-

引用元URL:https://en-hyouban.com/info/help/18/

引用元URL;https://en-hyouban.com/info/help/18/

投稿者を特定することも可能!開示請求とは?

 悪質な誹謗中傷を受けた場合、再発防止などの理由で、「開示請求」によって書込みをした相手を特定することも可能です。

 開示請求とは、コンテンツプロバイダ(サイト運営者)へ投稿者のIPアドレス、問題の書き込みがされたタイムスタンプ(日時)などを提示させ、インターネットプロバイダ(ネット回線会社:docomoなど)にその情報を照会して投稿者を特定する手続です。
 インターネットプロバイダに照会する際、問題の書き込みのアクセスログ(コンピューターの接続履歴)の保存を求めておくことが重要です。

開示請求の具体的な流れ

 開示請求の手続の流れをご紹介します。
例えばカイシャの評判で、個人や法人を誹謗中傷する書込みがされたと仮定します。

その場合の開示請求の手順として、まずはコンテンツプロバイダ(サイト運営側:エン・ジャパン)に「発信者情報開示請求書」と題した書類を送ります。これによってコンテンツプロバイダへ、投稿者のIPアドレス(インターネット上の十余)、タイムスタンプ(アクセスされた日時)などの提示を求めます。もし、情報の開示を拒まれた場合は、裁判所の簡易的な裁判により仮処分を下してもらう必要があります。

次に、インターネットプロバイダ(ネット回線会社:例・docomo、KDDIなど)に利用者の氏名、住所、連絡先などの個人情報の開示を要求します。
インターネットプロバイダにとっては顧客の個人情報を提供することになるため、「発信者情報開示請求訴訟」の裁判を起こし、裁判所から情報開示の命令を下してもらう必要となる可能性が高いです。

また、インターネットプロバイダへ事前に、アクセスログ(パソコンへのアクセス記録)の保存を求めておきます。アクセスログの保存期間は通常3ヶ月程度とされています。期限が切れになると消去され、IPアドレスとの照会ができなくなる可能性があるので注意が必要です。

開示請求で問題の書込みをした人物を特定するには、場合によっては3回ほどの裁判を起こす必要があるため、労力と時間を費やすことになります。
 この場合は、本人がネット上でのトラブルに強い弁護士に依頼することが一般的です。

ネット上のトラブルは弁護士に相談!

 転職口コミサイトで悪評を書き込まれた場合、風評被害に遭うケースもあります。
 例えば、「○○会社は、サービス残業が当たり前のブラック企業だ」を書き込まれたとします。これがウソの情報だとしたら、会社内部の人は真実でないことがわかります。しかし、外部の人はその真相はわかりません。中には書込みを信じてしまう人もいるかもしれません。
 ウソを信じてしまった人が、その企業の就職内定者だった場合、内定辞退してしまう可能性もあります。

 このようなことが続くと、内定辞退の他にも、求人を出しても人材が集まらなくなることも考えられます。

 近年では、インターネットの普及によって、ネット上のトラブルに強い弁護士も存在します。
 もし、ネット上での悪評や誹謗中傷に遭った場合、風評被害に遭う前に、早急に弁護士に相談することをおすすめします。