5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の削除はこうやる!誹謗中傷の犯人を特定する方法

  • 2018.02.27
5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の削除はこうやる!誹謗中傷の犯人を特定する方法

日本最大級の掲示板「5ちゃんねる」(旧2ちゃんねる)。キャッチフレーズは「『ハッキング』から『今晩のおかず』まで」で、幅広いテーマを通じてユーザー同士の交流がサイト上で行われています。

 しかし、匿名で利用できることで個人や法人などの集団を誹謗中傷する書込みは後を絶たず、問題視されることが多々あります。

 この記事では、もしもあなたが5ちゃんねるに嫌がらせや誹謗中傷する内容の書込みがされた場合、どのような行動をとればよいのかをご紹介します。

5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)とは?

 5ちゃんねるは、2ちゃんねるの新しい名称です。

 2ちゃんねるは、1999年に西村博之さんによって開設されました。「2ch」や「2ちゃん」との略称でも親しまれています。

 ニュース、芸能、趣味、ゲームなど、さまざまな分野に「板」と呼ばれる掲示板があり、それぞれトピック別に細分された「スレッド」と言われる小さな掲示板で構成されています。

利用者数は、正確な人数は把握できていません。
しかし、テレビの情報番組などで「世間の声」としてサイトへの書込みが取り上げられることもあり、現在では世論に影響を及ぼすこともある巨大掲示板として知られています。

「2ちゃんねる」から「5ちゃんねる」へ名称変更

 「2ちゃんねる」は、2017年10月1日に名称が「5ちゃんねる」に変更されました。親しまれた名称を変更するに至った理由は、サイト運営権をフィリピン法人のLOKI TECH ICNが取得したことにあります。

 過去にも、2014年に創設者の西村さんから、フィリピンの企業・Race Quee.incに運営権が移っています。そして2017年10月に、Race Quee.icnからLOKI TECH ICNへ、新たに運営譲渡されました。

 今回の運営者変更で、「5ちゃんねる」と名称を変えて新たなスタートを切ったようです。

パソコン

2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)上での誹謗中傷のトラブル例

2ちゃんねるに誹謗中傷する内容の書込みを行い、名誉毀損罪で逮捕者がでた事件があります。その一例をご紹介します。

アンガールズ・山根良顕を中傷した女性に有罪判決

 お笑いコンビ・アンガールズの山根良顕さんに強姦されたとして、告訴状を2ちゃんねるに載せた女性・Aが、大阪府警に逮捕された事件がありました。

 2ちゃんねるに掲載された告訴状によると、事の発端は2009年、Aは出張エステ嬢として大阪市内のホテルに派遣され、そこで山根さんにサービスを行いました。事前に「本番行為はしない」と説明しましたが、山根さんは無視してAに強姦行為を行ったといいます。

 その後、Aは精神的に不安定になり、心療内科に通うようになったそうです。その治療費として約4万円と慰謝料300万円を山根さんに請求しましたが、示談は成立せずに大阪府警に告訴したとのことです。

 Aは2011年9月、告訴状を2ちゃんねるに掲載。ネット上ではファンを中心に話題となりました。これに対して山根さんは、乱暴はしていないと主張。同月に名誉毀損罪で大阪府警に告訴し、Aは逮捕されています。

裁判でAへの名誉毀損罪が認められた

 山根さんに対する強姦容疑の告訴状を2ちゃんねるに載せたとして、名誉毀損罪に問われたA。大阪地方裁判所は2012年10月、Aに懲役1年2月(執行猶予3年)の判決を言い渡しました。
 裁判で山根さんとAは、合意の上で性行為に及んだことが認められています。

■「名誉毀損罪」(刑法230条)

 「名誉毀損」とは、他人の名誉を傷つける行為です。
 不特定多数の人が知ることのできる中で、他人の品性や能力を社会的に下げる言動をすると名誉毀損罪に問われる可能性があります

 他人の評価を下げる内容が、事実かウソかは問われません。
 また、例えばインターネット上で少数の人に対して行った言動が、「#拡散希望」などで大勢の人へ広まった場合も公然とみなされ不特定多数の人へ広めたことになる場合があります。

 刑法で「3年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処する。」と定められており、裁判で有罪となると懲役刑が下される可能性もあります。

裁判所

誹謗中傷されたら…‘削除人’に頼んで削除してもらう方法

 ある日突然、5ちゃんねるにあなたの社会的評価を下げるような悪口、誹謗中傷する書込みがされたら場合、運営側へ削除を求めることができます。

 5ちゃんねるは、書込みを削除する際のルールを定めています。削除はその規定に基づいて、「削除人」と呼ばれる人が行います。

削除人とは?

  前述した通り、5ちゃんねるでは掲示板の書込みを削除や移動などを行う人を「削除人」と呼んでいます。
 削除人は、運営企業の社員ではなく、一般から募ったボランティアで構成されています。

 削除人は、上記の削除の対象となる基準を参考にして、書込みなどの削除を行っているようです。

5ちゃんねるの削除ルール

 5ちゃんねるのルールには、「表現の自由は最大限保障されるべきものである。」と定められています。しかし、その表現の自由は「絶対的無制限」でないとも記されており、他人の権利を侵害するものについては削除の対象になるとも記載されています。その際は、削除理由を明確に提示しなければなりません。

削除の方法

 5ちゃんねるは、基本的にメールにて削除依頼を受け付けています。
 削除依頼の詳細、要点は以下の通りです。

1. 権利侵害を主張する者は、メール(meiyokison@5ch.net)で削除要請を出すことができる。

※削除要請の際には、
  件名 削除申し立て
  内容 URL
     レス番号
     削除理由
     理由を根拠付ける資料があれば添付
     本人確認のための資料
  を添付するものとする。

理由及び資料を踏まえ削除の是非を判断する。

メール(meiyokison@5ch.net)にて異議を申し立てる機会を与える。異議申し立て期間は記事が削除されてから7日間とする。

引用元URL:https://5ch.net/

権利の侵害とは?

 権利の侵害とは、社会的な評判を下げられたり、プライバシーの侵害を受けることなく平穏に生活を送ることのできる権利です。

削除判断の基準

 5ちゃんねるでは定められている削除対象となる基準を公表しています。
 下記のように、権利の侵害をしていると認められた書き込みなどに対し、5ちゃんねるは削除の対象としているようです。

1.

【削除判断基準】
o 権利侵害とは何か。
法的保護に値する利益を侵害すること、をいう。法的保護に値する利益は、時代とともに、変化するものである。以下は、一般的に裁判上も認められている利益である。
o 削除は、リクエストのあった記事について、対応の可否を判断するものとする。
1. 名誉
個人ないし法人の社会的評価を低下させる事実を摘示するもの。
2. プライバシー
人の名前(イニシャル等であっても、個人の特定)、住所、家族の名前、電話番号等の組み合わせで、個人のプライバシーを侵害していると判断できるもの。
3. 平穏に生活する利益
他人に危害を加えることを予告するもの。
悪質な殺害予告については、掲示板上で公開することがある。
4. 社会に害悪が生じる現実的危険性がある情報
例えば、爆弾を製造する方法、薬物の売買をうかがわせる情報
o 犯罪に関する情報及び法人に関する情報の場合は、原則として、裁判手続きによって仮処分を取得して、司法判断を待つことにする。

引用元:https://5ch.net/

依頼をしても削除されないケースもある

 前述したように、5ちゃんねるは削除人と呼ばれるボランティアが、削除基準を参考にして、他人を誹謗中傷する書込みなどを削除する態勢が整っています。

 しかし、投稿者の表現の自由も保障しており、これを尊重するがゆえに削除に至るケースが少ない傾向があるようです。

 削除されなかった場合、「開示請求」を行って書き込みをした人物を特定することができます。

 

開示請求とは?

 開示請求とは、コンテンツプロバイダ(サイト運営者:例・5ちゃんねる)へ投稿者のIPアドレス、問題の書き込みがされたタイムスタンプ(日時)などを提示させ、インターネットプロバイダにその情報を照会して投稿者を特定する手続です。
 

5ちゃんねるは海外企業が運営!それでも開示請求はできるのか?

 その手続は、5ちゃんねるのようにフィリピンなどの海外に運営会社がある場合も行うことができます。
 しかし、その場合は被害を受けた本人が住む地域を管轄する地方裁判所の命令が必要となります。
 さらに、書類のやり取りなどから国内の企業よりも時間がかかることを心がけておいてください。

開示請求の具体例

発信者情報開示請求の手続きの流れ

 例えば5ちゃんねるで、個人や法人を誹謗中傷する書込みがされたと仮定します。

その場合の開示請求の手順として、まずはコンテンツプロバイダ(サイト運営側:例・5ちゃんねる)に「発信者情報開示請求書」と題された書類を送ります。これによってコンテンツプロバイダへ、投稿者のIPアドレス、タイムスタンプなどの提示を求めます。もし、情報の開示を拒まれた場合は、裁判所の簡易的な裁判により仮処分を下してもらう必要があります。

次に、インターネットプロバイダ(ネット回線会社:例・docomoなど)に利用者の氏名、住所、連絡先などの個人情報の開示を要求します。
インターネットプロバイダにとっては顧客の個人情報を提供することになるため、「発信者情報開示請求訴訟」の裁判を起こし、裁判所から情報開示の命令を下してもらう必要となる可能性が高いです。

また、インターネットプロバイダへ事前に、アクセスログ(パソコンへのアクセス記録)の保存を求めておきます。アクセスログの保存期間は通常3ヶ月程度とされています。期限切れになると消去され、IPアドレスとの照会ができなくなる可能性があるので注意が必要です。

開示請求で問題の書込みをした人物を特定するには、場合によっては3回ほどの裁判を起こす必要があるため、労力と時間を費やすことになります。
 この場合は、本人がネット上でのトラブルに強い弁護士に依頼することが一般的です。

5ちゃんねるが認めた弁護士の存在

 5ちゃんねる上でのトラブルを解決したいけれど、「弁護士に依頼するなんて敷居が高い!」と躊躇する人もいるかもしれません。

ですが、下記ように5ちゃんねるは、過去の事例をもとに表現の自由を尊重した柔軟性のある判断をできる弁護士からの請求は積極的に削除を認める姿勢を示しています。
したがって、過去の2ちゃんねるからの削除依頼について、経験豊富な弁護士に相談すると、スムーズに事が進むことが考えられます。

・5ちゃんねるが,過去に受けた請求から、表現の自由を配慮したリーガルマインドを持った弁護士と認めた者からの請求については、正当な理由があるものについて、原則として対応するものとする。

引用元:https://5ch.net/

誹謗中傷はどんな罪になる?

 開示請求で書き込みした人物が特定できたら、問題の内容によっては刑法に触れる可能性や損害賠償を請求することも考えられます。

 刑法に触れる場合、前述した名誉毀損罪のほか、以下の3つの罪のいずれかにも該当する場合があります。

■「侮辱罪」(刑法231条)

 「侮辱」(ぶじょく)とは相手を軽視して、名誉を傷つけることを指します。
 例えば、「バカ」「アホ」「クズ」「カス」のように、具体的なことを挙げずに抽象的な表現で相手の社会的評価を傷つけると侮辱罪に該当する場合があります。
罪に問われると、拘留または科料に処される可能性があります。

■脅迫罪(刑法222条)

 「脅迫」(きょうはく)とは、相手を脅し、恐怖を与える行為です。
例えば、「お前を殺すぞ」と相手の命を脅かす言葉を、一言口だけでも発しただけで脅迫罪に該当します。これは本人のみならず、親族への告知も含まれます(第2項)。

 「生命、身体、自由、名誉または財産に対して害を加える旨を告知」(第1項)と条文には記載されています。これを一つひとつ例に上げると下記になります。
 生命…「お前を殺すぞ!」「娘を殺すぞ!」
 身体…「殴るぞ!」
 自由…「娘を誘拐するぞ!」「閉じ込めてやる!」
 名誉…「世間に公表するぞ!」
 財産…「家に火をつけるぞ!」「ペットを殺すぞ!」
 
 脅迫罪は、2年以下の懲役または30万円以下の罰金が定められています。

■「プライバシー権」

 「プライバシー権」とは、私生活上のことを、他人に勝手に公開されない権利です。つまり、プライバシーの侵害を許さない権利です。
例えば、リベンジポルノのように自分の性的な部分を、他人が勝手に写真などで公開させた場合はプライバシー権に該当します。

注意点

 5ちゃんねるは、過去の流れから見ても頻繁に運営方針やルールが変更する傾向があります。今回、この記事にかかれていることは2017年11月時点のものです。
 したがって、5ちゃんねるに記載されている最新のガイドラインを確認する必要があります。または、ネット上のトラブルに詳しい弁護士に相談することが、解決への最短距離とも言えるでしょう。