“Google”への削除請求の方法:世界と繋がる世界とは

  • 2017.11.01
“Google”への削除請求の方法:世界と繋がる世界とは

 「インターネット上における情報は、“永遠に消すことが出来ない”」とよく言われます。しかし、これは本当に正しいのでしょうか。
 実は、しかるべき理由がありしかるべき手段をとれば、かなりの確率で書込み等を削除することが出来ます
 今回は、「他人のブログに写っていることを発見した、Aさん」を例に、“Google”に対する削除請求の方法を見ていきましょう。

気づき

 Aさんが、名前も知らない他人のブログに自分が写っていることを知ったのは、ある年の暮でした。

知られなくないプライベート

 その年の夏、Aさんは友人と海水浴に出かけたのですが、その時の水着姿の写真が、「この女の子、露出度ハンパねぇ~!(以下略)」等、嫌がらせとしか思えない罵詈雑言と一緒に、知らない人によりウェブ上にアップされていたのです。

始められても終わらせない

 このことを指摘してきたのは、アップした男性の友人の友人である予備校の知り合いでした。Aさんはすぐに削除してくれるよう頼み込んだのですが、「友人の友人で自身も知らない」と、断られてしまいました。

インターネット上の情報拡散

 そのほころびは、すぐに顔を出しました。誰がそれを吹聴したのか、Aさんの写真は出回り、すぐに友人たちからも「見たよ!」と言われるようになりました。そしてそれはシェアされ、予備校の知らない人たちの目にも触れました。
 女の子たちからは「かわいい」「スタイルいい」と褒められましたが、Aさんは予備校の別の高校の男子生徒たちが、「あの女、エロいな」「きっとビッチだぜ」といった会話をしているのを聞いてしまいました。

「家から出られない」

 この騒動は、Aさんの心にとても深い傷を負わせました。特にAさんがつらかったのは、いやがらせと写真が予備校で拡散してしまったことでした。
 Aさんは、「きっとみんな各々の高校で言いふらすのだ」と決め込みましたが、実際は小さな写真が一点あり、しかも裸ではなく水着を着ているものなので、そこまで大々的な問題にはなりませんでした。
 しかしAさんはそのようには思えず、「怖くて家を出られない」と、予備校はおろか、高校に行くことさえ出来なくなってしまいました。

元凶も救いもインターネットだった

 このような経緯により、AさんはPCもスマートフォンもしばらく使えなくなってしまいました。そして大学入試にも、結局、身が入らず結果は見るに耐えないものでした。

元凶はなんだったのか

 元はと言えば、Aさんのことを許可なく撮影した男性が悪い、ということは言わずもがなです。これは、盗撮に当たりますし、名誉権・プライバシー権・肖像権を侵害したとも言えます。
※「1.権利侵害(インターネットと“権利”侵害)」にリンクをとばしてください
 男性に悪気がなかったとしても、本件がAさんの生活までも変えてしまったうえ、Aさんは「インターネット上だからもう消せない」と信じていたため更に追い打ちもかけられました。

救いの灯の訪れ

 男性を知ることが出来ないため、Aさんは写真の削除をあきらめました。必死に頼み込みたい、探し当てたい、という気持ちは、日を追うごとに諦念に変わり、半ば投げやりになり、そして無気力になっていきました。
 しかし、そこでAさんに一筋の光明が射しました。インターネットに詳しい友人から、「Googleからページを削除出来るかもしれない」との連絡が入ったのです。

Google

 “Google”は、アメリカのカリフォルニア州に本社を置き、日本でも検索エンジンをはじめ、メール・クラウドサービス・ブログ・SNS等のサービスを提供しています。Aさんの水着姿をアップした男性のブログも、Googleの運営するBlogspotでした。
なお、Googleは日本法人も存在しますが、日本でのプロモーション活動を行う目的で設置されており、法的な対応は出来ません

そのため、削除依頼や開示請求は、原則アメリカ本社にて行います。
「Google」は、積極的に対応してくれるとは言えませんが、削除依頼にはある程度応じてくれます。
ですが、「Google」で削除依頼をするページにたどり着くことは簡単ではありません
※「2.開示請求(「インターネット=完全な匿名」ではない!“開示請求”で犯人をあぶり出す)」にリンクとばしてください

Googleの削除

 ではここから、実際にGoogleにコンタクトを取り、ひいては被害ページを削除してもらう方法をご案内致します。
 Googleは既述の通りとても複雑な手順を踏まなければなりませんが、目的完遂のためにひとつひとつ確実に手順を踏んでいきましょう。

Googleに対する正攻法の削除請求法

 まず、「Google」のトップページを開きます(“Google”で検索します)。すると、左下に「Googleについて」と小さく書いてあるので、クリックしてください。


すると、「Google」のページが開かれます(写真が何枚か表示されているページです)。


その画面を下へとスクロールしていくと、左下に、「お問い合わせ」があります。そちらをクリックすると、今度はGoogle本社の連絡先のほか、ユーザーの問い合わせを管轄するサービスがどこか、という連絡先が表示されます。
 その中を見ていくと、右下に「Googleから違法なコンテンツを削除する」というリンクがありますので、こちらをクリックします。


 すると、「法的な削除リクエスト」というページに行きます。すると下部に、「法的リクエストを送信する」があるのでクリックすると、


説明文が開かれるので、その中にある「ツール」をクリックします。選択肢の中から、(今回はAさんの事例を受け、)「Blogger」をクリックすると、より細かい説明文が表示されます。


 そこで「Googleからコンテンツを削除する」というページに切り替わったら『嫌がらせやいじめ行為があるコンテンツを報告する』をクリックします。


 すると下部に『嫌がらせやいじめのコンテンツの報告について詳しくは、こちらのページをご覧ください。』と開くので、「こちらのページ」をクリックします。


 こちらに入力して送信すれば「Google」へ報告が出来ます。
 しかし、ここまでしても、対応はしてくれることもあるかもしれませんが、個別に回答が届くことはありません。
 そこでひとつテクニックがあります。

カンタンな裏ワザ

 それは、「Googleからコンテンツを削除する」のページの際に、チェック項目を『嫌がらせやいじめ行為があるコンテンツを報告する』ではなく、『上記以外の法的な問題が発生している』という項目を敢えて使うのです。


すると、

ご報告したいことをご選択ください。
○自分の著作権を侵害している可能性のあるコンテンツを見つけた
○著作権侵害であるとする申し立てに基づき削除されたコンテンツの復帰を求める異議申し立てを行うことを希望している
○偽造品の販売または偽造品の販売促進を報告する
○特定のコンテンツが違法であるとする裁判を取得している
○合衆国法典第 17 編第 1201 条の意義の範囲内で技術的保護手段を回避する製品またはサービスを報告する
○文書による名誉毀損にあたる可能性があるコンテンツを見つけた

という選択肢が表示されます。
 こちらから該当するものを選ぶと、おのおのに簡易な選択肢やフォーム等のリンクが表示されます。
 選択肢にもよりますが(選択肢によっては米国法等ではじかれることもあります)、こうすることでGoogleと繋がることが出来ます。するとGoogleから自動返信メールが届き、そのメールが届いてから1~3週間程度が過ぎると、内容に関する連絡が届きます。
 記入した内容が理解出来なければその内容に対する説明が求められる場合もありますし、対応出来ない、という連絡の場合もあります。このような手法をとることで、Googleにダイレクトに通信出来る可能性が高くなるのです。

終わりに

 今回はケーススタディとしてAさんについての事例でしたが、ご紹介したGoogleへのアプローチは共通していますので、Google上でトラブルに巻き込まれた時に活用していただければと思います。
 Googleは本境地が海外ということもあり時間がかかりますが、それを差し引いても、影響力は計り知れません。ですので、「削除したい・してほしい」という方は、根気強く交渉を重ねてみてください。良くも悪くもGoogleは、世界と繋がるビッグツールです。