ツイッターで誹謗中傷は許されない!削除と犯人特定する開示請求の方法

  • 2018.01.16
ツイッターで誹謗中傷は許されない!削除と犯人特定する開示請求の方法

ツイッターによる誹謗中傷

SNS (ソーシャルネットワーキングサービス)の急速な普及により、自分の声をネット上に、自由に発信することができるようになった現代。こうした中で他人に対して誹謗中傷する投稿も増え、問題視されるケースも多くなってきています。
ここでは、もしもツイッター上でこのような誹謗中傷に直面した場合、どのような行動をとれば良いのかをご紹介します。

そもそもTwitterとは?

Twitter(ツイッター)とは、米国に本社のあるSNSのひとつです。ツイート(つぶやき)と呼ばれる上限が140文字のメッセージから成り立ちます。

20~30代を中心とした若年層に多く利用され、国内での月間ユーザー数は4500万人(2017年10月時点)で、フェイスブックの1.5倍以上の利用者数を誇ります。
芸能人やスポーツ選手など、多くの著名人が利用していることも人気の理由のひとつのようです。最近では、米国のドナルド・トランプ大統領のツイートが世界的なニュースに取り上げられ話題にもなっています。

人気SNSがゆえに?あっという間に拡散する恐怖

利用者の増加が右肩上がりのツイッター。日々、世界中の利用者から多くのツイートがされる中、個人や企業を誹謗中傷する書込みが存在します。

他人の悪口などを投稿すると、それを見たユーザーがリツイート他人のツイートを‘再び=Re’ツイート)し、短時間のうちに拡散してしまうケースがあります。

匿名の危険性

ネット上には、なぜ誹謗中傷する投稿がされるのでしょうか。
その多く見られる 背景として、実名を入力しなくてもアカウントを作成できることが挙げられます。匿名で書込みができるため、投稿者が特定できにくいという認識がユーザーにあるようです。
実名を名乗らなくてもよいことで、他人を誹謗中傷する内容を安易に書き込みやすい仕組みになっているともいえるでしょう。

有名人もツイッター上で大バトル!

前述した通り、ツイッターは芸能人やスポーツ選手 など多くの著名人も利用しています。140文字以内の短文でツイートするせいか、感情がダイレクト現れてしまい、その 言葉の背景がわからないまま言葉が独り歩きしてしまうことでトラブルにつながりやすい ようです。

東国原英夫VS堀江貴文

過去に元宮崎県知事でタレントの東国原英夫さんと実業家の堀江貴文さんは、ツイッター上で大バトルを繰り広げていました。

事の発端は2016年3月、お昼のバラエティ番組「バイキング」(フジテレビ系)に堀江さんが出演した際、前大阪市長の橋下徹さんに対して「大阪都構想は選挙前に本を出版していれば住民投票で勝てたかもしれない」と発言したことでした。
これに対して東国原さんがツイッターで異を唱え続けたことで、「まだグダグダ言っているんですか、バラエティ番組の企画ごときに」と堀江さんがコメントして、ふたりはヒートアップ。
その後も、「『バラエティごときに』とか言ってる人間(バカ)もいますが…」と東国原さんがツイートすると、「てめーが勝手に絡んできたんだろ。」と堀江さんが反撃。「『てめー』って誰の事だ?どうでもいいけど、てめー、言葉にはちょっと気をつけろや。」と東国原さんが続け、ツイッター上での言い争いが話題となりました。

炎上のイメージ

誹謗中傷に対するツイッターのポリシー

ツイッターは 、「表現の自由を尊重し、開かれた話し合いを行うべきだと考えています。」とルールに記載し 、ユーザーの言論の自由を保障しています。
しかし、個人または特定の集団に向けられた攻撃的な言論を禁止する規定も設けています。 つまり、何を言っても良いが、個人や集団に対して誹謗中傷する行為は許されないと定められています。

ルール違反!それでもツイッターで誹謗中傷されたら?

ツイッター上での誹謗中傷といっても、その内容は多様なものがあります。

◆ツイートに対し、必要以上の反論、否定的なコメント
◆個人情報を晒すツイート
◆写真、動画でプライベートを晒す投稿(リベンジポルノなど)
◆アカウントの乗っ取り
◆なりすまし(他人になりすまし、暴言などを吐く)

軽度のものはブロック・ミュートで対処できるケースも

特定の人物から必要以上の反論や否定的なコメント、攻撃的なダイレクトメッセージ(DM)が送られてきた場合、ツイッターの機能のブロックを使用して相手を無視。または、フォロー解除で対応できる場合があります。

■ブロック

特定のアカウントをブロックすると、相手が自分のツイートを見られなくなりリツイート、投稿への「いいね」、リストへの追加などができなくなります。
つまり、ツイッター上で相手との関わりが絶つこができるようになります。

■フォロー解除

必要以上の反論などのコメントを送ってくる相手がフォロワーだった場合、自分がフォローを解除することもひとつの手段として考えられます。

違反報告して削除を求める

ツイッター内にある「ヘルプセンター」から違反報告をすることが できます。
ヘルプセンター内にある、「なりすまし」「攻撃的な行為および脅迫行為」「プライバシー」などの項目から該当するものを選びます。
次に、問題のアカウント名やツイートのURLなど、必要事項を入力して違反報告を行うことができます。

匿名なんて存在しない!開示請求で犯人特定

自分への誹謗中傷があまりにも悪質であった場合、 相手が匿名でアカウントを使用していたとしても、人物を特定し法的処置をとることが可能です。

開示請求の方法

誹謗中傷する投稿した人物を特定するためには「開示請求」の手続を行います。
まずは、コンテンツプロバイダ(サイト運営側のツイッター)にIPアドレスとタイムスタンプなどの情報を提示するように求めます。
次にその情報をインターネットプロバイダ(docomo、SoftBank、KDDIなどのネット回線会社)に照会して投稿者の氏名、住所、連絡先などの個人情報の開示を要求します。
ネット利用者はいずれかのインターネットプロバイダを利用し料金を支払っているため、企業側は必ず顧客の個人情報を把握しています。
また、事前にインターネットプロバイダには、アクセスログ(コンピュータへの接続履歴)の保存を求めることも重要です。

発信者情報開示請求の手続きの流れ

上記の図のように、開示請求の手続を行うとなると、少なくとも3回の訴訟を起こさなければならない場合があります。もしも、あなたが誹謗中傷の被害に遭って 開示請求を行い、投稿者を特定する時は労力と時間を費やすことになることを事前に心がけておいてください。
開示請求は、本人が弁護士に依頼をして行うことが一般的です。あまりにも酷い誹謗中傷に苦しむ状況に置かれた時は、ネット上でのトラブルに詳しい弁護士に相談をしてみましょう。

米国ツイッター社に開示請求して削除を求める

サイト運営側となるツイッターは、米国・カリフォルニア州サンフランシスコを本社がある企業です。したがって、開示請求をする場合、米国のツイッター本社に行わなければなりません。
また、国内にツイッタージャパンがありますが、こちらはプロモーション活動を主にしてツイッター社の関連会社にとどまっているため、法的対応の窓口にはなっていません。

ノートパソコンで作業する人

海外に本社を置くサイトでの開示請求

ツイッターのように海外に本社があるサイトで開示請求を行う場合、裁判所からの命令が必須となる場合が多いことが現状のようです。
ツイッター本社への開示請求も、原則は国内の裁判所からの命令が必要になります。過去に、裁判所が開示請求の命令を出した判決もあるのでご紹介します。

2014年1月、一般男性がツイッター本社に投稿者の提示を求めた裁判で、東京地方裁判所は男性の仮処分申請を認める判決を下しました。これは、国内ではじめてツイッター本社に開示請求を命令する判決となりました。
この命令によって、ツイッター本社は投稿者のIPアドレス、タイムスタンプの情報を提示しなければなりません。

書込みの犯人が特定したその後は…

SNSのみならず、現在ネット上には‘名無しの権兵衛さん‘が多く存在し、その中には好き放題の言動で人を傷つける人も存在します。
しかし、ここでご紹介した通り、開示請求を行えば実名を突き止めることが可能で、ネット上の匿名は存在しないとも考えられます。

犯人が特定したら民法によって損害賠償請求をすることが考えられます。
また、誹謗中傷の内容によっては名誉毀損罪などの刑法 に触れる可能性もあります。以下3つの刑事罰 に問われる場合があります。

■「名誉毀損罪」(刑法230条)

「名誉毀損」(めいよきそん)とは、内容の真意にかかわらず、不特定多数の人が知ることが出来る状況下で、他人に対する社会的評価(名誉)を下げるような言動 を行うと 名誉毀損罪に問われる可能性があります。

相手が個人か、法人かは関係がなく、その情報が本当か、嘘かも問われません。不特定多数といっても、例えばインターネット上で少数の人に対して行った言動が、「#拡散希望」などで大勢の人へ広まった場合も公然とみなされ不特定多数の人へ広めたことになる場合もあります。

刑法で「3年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処する。」と定められており、裁判で有罪となると懲役刑が下される可能性もある重い罪です。

■「侮辱罪」(刑法231条)

「侮辱」(ぶじょく)とは相手を軽視してはずかしめたり、名誉を傷つけることを指します。
具体的なことを挙げずに抽象的な表現で相手の社会的評価を傷つけると、侮辱罪に該当する場合があり、拘留または科料に処される可能性があります。

■「脅迫罪」(刑法222条)

「脅迫」(きょうはく)とは、相手を脅し、恐怖を与えることです。例えば、「お前を殺すぞ」と一言口にしただけで脅迫罪に該当します。これは本人のみならず、親族への告知も含まれます(第2項) 。

「生命、身体、自由、名誉または財産に対して害を加える旨を告知」(第1項)と条文には記載されています。これを一つひとつ例に上げると下記になります。
生命…「お前を殺すぞ!」「娘を殺すぞ!」
身体…「殴るぞ!」
自由…「娘を誘拐するぞ!」「閉じ込めてやる!」
名誉…「世間に公表するぞ!」
財産…「家に火をつけるぞ!」「ペットを殺すぞ!」

脅迫罪は、2年以下の懲役または30万円以下の罰金が定められています。

その他にも、プライバシーの侵害にあたることも考えられます。その場合は、損害賠償請求を行うケースもあります。

■「プライバシー権」

「プライバシー権」とは、私生活上のことがらをみだりに公開されない権利とされています。つまり、プライバシーの侵害をさせない権利です。
名誉毀損罪、侮辱罪が「他人からの評価」 であることに対して、プライバシー権は「自分の情報の権利」ということになります。
例えば、リベンジポルノのように自分の性的な部分を写真などで公開されることはプライバシー権に該当します。

もしも、いわれのない 誹謗中傷に遭った場合、泣き寝入りすることなく自分の名誉を守ることができます。