ネットストーカーから嫌がらせを受けたら…相談すべき窓口と対策方法

  • 2018.04.18
ネットストーカーから嫌がらせを受けたら…相談すべき窓口と対策方法

ネットストーカーとは?

「ネットストーカー」とは、インターネットを利用して特定の人物にしつこくつきまとうストーカーの一種です。「サイバーストーカー」とも言われています。

実社会でのストーカーは元恋人、毎日の通勤・通学の電車などの中で一目惚れした人物、芸能人のファンなど、被害者と加害者がどこかで接触している事例が多くあります。

しかし、ネットストーカーは被害者と加害者の実社会での接点がなく、顔を全く知らない赤の他人に、インターネット上でしつこくつきまとうケースがあります。
また、ネットストーカーの被害者と加害者の最初の接点は、SNSやブログ、掲示板やチャットとされています。

増加するストーカー相談

警察庁は、平成28年の一年間で警察に寄せられたストーカー相談件数は、2万2千件を超え、平成24年以降で最も高水準であったことを発表しました。
そのうち約9割が女性の被害者でした。また、被害者と加害者の面識がなかったり、不明であるものが1割を占めているといいます。
このことから、ストーカー被害は年々増加し、身近な問題であると言えることでしょう。

ネットストーカー被害の実態

ネットストーカーの被害は、突然に訪れます。ひとつの例を挙げてご紹介しましょう。

ある日突然、N子さんのツイッターのダイレクトメッセージに「付き合ってください」と差出人がわからないメッセージが。最初は適当にあしらっていたN子さんでしたが、次第にしつこくメッセージが送られてくるようになり、「もうメッセージを送ってこないでください」と返信すると、翌日に予想もしなかった言葉が送られてきました。

「これからお前の家に殺しに行くぞ!」

このメッセージに怖くなったN子さんは、ツイッターのアカウントを削除。自宅を知られているかも知れないという恐怖から引越も検討するようになりました。

このような事例は、ネット上で多発していることが現状です。
メッセージの送り主は、N子さんのツイッターを見て一方的に好意を持ったことが考えられます。そして、ツイッターは写真や動画を掲載することが可能で、送り主はそれを見てN子さんの住所を探った可能性があります。

上記の事例の他にも、ネットストーカーはブログのコメント欄に嫌がらせの言葉を書き込む、掲示板に個人情報や性的な部分を晒す、ウイルス入りのメールを送りつけ感染させるなど、さまざまな手法でストーキングを行います。

泣いてる女性

ネットストーカーの対策

ネットストーカーへの対策として一番重要なことは、事前に防止することです。
SNSやブログに、写真や動画を掲載する人は多いことでしょう。ネットストーカーは、それをもとに意中の人の居場所を割り出す場合があります。
例えば、部屋の写真や窓から見える風景をSNSに投稿したとします。すると、ネットストーカーは、窓の外に写る建物や看板の情報をもとに、相手の住んでいる住所を探る可能性が高いです。

また、「東京駅なう」のように居場所を安易にツイートすることも危険です。このような情報から、日々の行動範囲を知られてしまうことが考えられます。
ネットに掲載した情報は、不特定多数の人が閲覧できます。つまり、あなたが掲載した情報を世界中人の大勢の人が見ることが可能であり、閲覧者の中には、ネット上の限られた情報だけで好意を抱いてしまう人が実際に存在します。
ネットストーカーの被害に遭わないために、SNSに写真や動画などを投稿する前に、その内容は個人情報の特定につながらないかと一度確認してから掲載することをオススメします。

ストーカー規制法

ストーカー規制法とは、2000年11月24日に施行されたストーカー行為を取り締まる法律です。
この法律は、何度か改正を繰り返しています。最初の規定では、SNS、ブログなどを利用しての執拗な書込みは規制の対象になりませんでした。つまり、ネットストーカーに対する取り締まりが不十分でした。

しかし、SNSやブログの普及により、ネット上でのストーカー行為が増加し、これを受けて2017年1月3日にストーカー規制法が改正され、SNSやブログを利用したストーカー行為が取り締まりの対象になりました。
現在のストーカー規制法で取り締まりの対象になる行為は以下の通りです。(2017年12月時点)

ア つきまとい・待ち伏せ・押し掛け・うろつき
イ 監視していると告げる行為
ウ 面会や交際の要求
エ 乱暴な言動
オ 無言電話、連続した電話・ファクシミリ・電子メール・SNS等
カ 汚物などの送付
キ 名誉を傷つける
ク 性的しゅう恥心の侵害

引用元URL:http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kurashi/higai/dv/kiseho.html

■ストーカー規制法について、詳しくはこちら↓↓
東京都 警視庁 ストーカー規制法

SNSやブログがストーカー規制法・改正のきっかけとなった事件

ストーカー規制法が改正に至るきっかけとなった事件があります。
それは、東京都小金井市で2016年5月に発生した「小金井ストーカー殺人未遂事件」です。

芸能活動を行っていた当時20歳の女子大生Aさんが、ファンを自称する男・Bにライブハウスにて刺され、一時重体に陥った事件です。この事件に至るまでにBは、ツイッターを通じてAさんへ執拗に嫌がらせメッセージを送っていました。

その中には脅迫するような内容もあり、Aさんは警視庁に相談をましたが、警察は危険性がないと判断。その後、事件が発生してしまい、警察のずさんな対応に世間からの非難の声が集まりました。

警察のずさんな対応と言われざる得ない結果になってしまったかもしれませんが、ストーカー規制法が時代に追いついていなかったことも背景にありました。
この事件は、ストーカー規制法でSNSを利用した執拗な嫌がらせを規制する前に発生しました。したがって、BがAさんへ行ったSNS上の嫌がらせは、法律上で取り締まりの対象になりませんでした。

そして、SNS上の執拗なメッセージはストーカー規制法の対象にならないことが問題視されたことがきっかけで、法律の改正に至ることになりました。

もしも、ネットストーカーに遭ってしまったら?

十分に注意を払っていても、ネットストーカーの被害に遭ってしまった場合、どのような対応をとればいいのでしょうか。

まずは、ひとりで抱え込まずに第三者へ相談することが良いでしょう。家族や友人はもちろん、最寄りの警察署や弁護士への相談も有効的です。

警察署へ相談

ネットストーカーの被害に遭った場合、最寄りの警察署へ相談しましょう。
しかし、これまでのストーカーに関する事件では、警察の対応が問題視されるケースがありました。
このようなことを少しでも防ぐためにも、例えばSNS上で執拗な嫌がらせや脅迫するメッセージを受けた場合は、それをキャプチャ(スクリーンョット)などに保存するなど、証拠となる資料を用意することも大切です。

弁護士へ相談

ネットストーカーの被害に遭っているにも関わらず、万が一、警察に危険性がないと判断され、相手にされなかった場合、ネット上で執拗な嫌がらせを受けているなどの場合は、弁護士に相談することも問題解決の手段です。

ネットが普及している現代、ネット上のトラブルに強い弁護士が存在します。そのような弁護士に相談し、警察と連携して問題の解決を図ることも可能です。

終わりに

お伝えしたように、ネットストーカーの被害は突然、あなたの身に降りかかるケースがあります。
ネットストーカーの行為は、エスカレートすると命の危機に至る場合があります。そして、その可能性は、SNSやブログなどを利用している人ならば誰にでもあると言えるでしょう。

被害に遭いたくないならば、SNSやブログを一切利用しないことも手段のひとつです。しかし、SNSやブログが普及している現代で、友人や恋人とのつながりのため、または仕事上で使用しなければいけない場合もあります。

ネット上でストーカー行為を少しでも感じたら、家族や友人、警察や弁護士など第三者へ相談し、少しでも早い対策を考え、自分の身を守る行為を優先にすることをオススメします。