sognoの削除依頼方法:会社の愚痴・噂は削除出来る

sognoの削除依頼方法:会社の愚痴・噂は削除出来る

 時には、企業にとって死活問題とも成りうる口コミサイト。今回は、数ある企業の口コミサイトの中でも悪質な投稿が多いとされる「sogno(ソーニョ)」の削除方法についてご紹介します。

 

sogonとは

 sognoとは、「会社の愚痴,噂ならsogno」のキャッチフレーズで展開している口コミサイトです。
 会社ごとにスレッドが立てられ、会員登録の必要なく誰もが簡単に、無料で書き込むことが可能です。
 2018年5月の時点で掲載会社数は190万社弱、書き込み数は24万件を突破し、多くの人が閲覧している影響力のあるサイトです。求職者が企業選びをする際に、sognoはよく利用されています。

 

 sogno の特徴

 Sognoは「会社の愚痴,噂ならsogno」というキャッチフレーズを掲げているため、愚痴や悪口の書き込みをすることが助長されています。そのため、愚痴や噂等、マイナスな印象を抱く口コミが多い傾向にあります。実際はホワイト企業にも関わらず、sogno上は非常に悪い印象を受けるという会社も珍しくありません。

 しかし、それを知らない求職者が、sognoに書き込まれている口コミを、企業選びの際の参考にするため、会社の人材募集の妨げになるケースが起きているのです。

 また、根も葉もない噂話も書き込まれるため、誹謗中傷も絶えません。

 

 sognoの削除基準

 かくいうSognoの運営側は、どんな書き込みも野放し状態なのでしょうか。

 実は、Sognoの利用規約では、「禁止行為」と「削除権限」の2つを定めています。それらに違反している書き込みは削除対象になります。
 「禁止行為」と「削除権限」で、それぞれどのような規定があるのか見ていきましょう。

【削除基準①】禁止行為

 以下の「禁止行為」を行った場合、書き込みの全て、もしくは一部の削除をする場合があります。

・自分、他のユーザーまたは第三者に関する虚偽の情報を提供、公開する行為

・他のユーザー、第三者を誹謗中傷する行為

・他のユーザー、第三者の著作権、商標権その他の権利を侵害する行為

・他のユーザー、第三者の財産、名誉、プライバシー、肖像権等を毀損または侵害する行為

・営利目的の情報収集行為

・本サービス内のデータを、弊社の事前の同意なくして複写、もしくはその他の方法により再生、複製、譲渡、頒布すること、またはこれらの目的で使用するために保管する行為

・本サービスの利用によって得た情報をみだりに第三者へ公開する等、本サイトのサービス運営を妨げる行為や弊社の信用を毀損する、またはそのおそれがある行為

・犯罪に結びつく、またはそのおそれがある行為

・公序良俗、法律、法令に反する行為

・政治活動や宗教活動、またはそれらに類似する行為

・他者への不当な差別を助長し、その名誉もしくは信用を毀損する行為

・ユーザー自身以外の人物を名乗ったり、代表権や代理権がないにもかかわらずあるものと装ったり、他の人物や組織と提携・協力関係にあると偽って本サービスを利用する行為

・詐欺、規制薬物の濫用、児童売買春、預貯金口座および携帯電話の違法な売買等の犯罪に結びつく、またはそのおそれがある行為

・人の殺害、傷害現場の情報、残虐な行為の情報を投稿する行為

・スパム行為

・弊社の設備に蓄積された情報を不正に書き換える、または消去する行為

・ウィルス等の有害なコンピュータプログラム、スクリプトを送信または掲載する、もしくはそれらの有害なページに誘導する行為

・弊社または他者のサーバーに負担をかける行為、もしくは本サービスの運営やネットワーク、システムに支障を与える行為、またはこれらのおそれがある行為

・法令、公序良俗または本利用規約、その他の利用規約等に違反し、または他者の権利を侵害すると弊社が判断する行為

・民族、人種、性別、年齢等による差別につながる表現を掲載する行為

・性行為や性器に該当する言葉、猥褻的な表現を掲載する行為

・その他、本サービスを妨げる、またはそのおそれがある行為

引用元:http://sogno.companyinfo.cho88.com/info/rules.html

【削除基準②】削除権限

 「削除権限」では、以下に該当する場合、情報の違法性や規約違反の有無に関わらず、書き込みの全て、もしくは一部を削除すると明記されています。

・公的な機関または専門家(国、地方公共団体、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律のガイドラインに規定された信頼性確認団体、インターネット、ホットライン、弁護士等)から、投稿された情報について、違法性、公序良俗違反または他人の権利を侵害する等の指摘、意見表明があった場合。

・権利者と称する者から、投稿された情報が自分の権利を侵害する旨の申告があった場合。

引用元:http://sogno.companyinfo.cho88.com/info/rules.html

 

 sognoの削除依頼方法

 以上のような削除基準に基づいて、sognoの運営側はサイト内を巡回しています。しかし、書き込み数は1ヶ月で1万件を超えるほど膨大なため、全てはチェック出来ていないでしょう。規約違反の書き込みが放置されているかもしれません。

 規約違反しているにも関わらず、削除されない自社の愚痴を発見した場合は、どうすればよいのでしょうか。

 そのような書き込みは、sognoの問い合わせフォームから、削除依頼を行いましょう。
 問い合わせフォームには、「お名前」「メールアドレス」「会社」「お問い合わせ内容」の4つの項目があります。「お問い合わせ内容」に削除理由を記入します。

 

削除依頼のポイント

 削除依頼をする際は、以下のポイントを押さえましょう。

【ポイント①】削除対象の書き込みを明確に伝える

 削除を希望する書き込みがどれなのか、運営者に伝わるようにしましょう。
 例えば、『2020/11/6 12:45に投稿された「×××」という書き込み』といったように明確に記入してください。

【ポイント②】どの禁止行為に違反しているか伝える

 理由を記入する際は、songoで定められているどの禁止行為に当たるのかを伝えてください。禁止行為に違反している事実を述べることで、削除してくれる可能性が上がるでしょう。

 

削除依頼の例文

 削除依頼文を作成する際は、以下の例文を参考にしてみてください。

運営者様

お世話になっております。
●●株式会社の●●と申します。

「URL」の2020/11/6 12:45に投稿された「×××」という書き込みが、貴サイト内利用規約、禁止事項の下記に該当します。

・利用規約の禁止行為1
・利用規約の禁止行為2

そのため、【スレッド内の全投稿削除or日付・時間の愚痴削除】を依頼致します。

 

削除までにかかる時間

 削除依頼をしてから対応してくれるまでは、約1週間の時間を要します。削除された際に、sognoからの通知は届きません。ですので、削除の可否については、自身で確認しましょう。

 

削除されない場合の対処法

 削除依頼を行っても、必ず対応されるとは限りません。もし、削除されない場合はどのように対処すればよいのでしょうか。以下の方法を採ってみてださい。

【対処①】仮処分による削除

 仮処分とは、裁判をせずに勝訴(裁判で勝つこと)時と同じ状態を確保する手続きのことをいいます。仮処分が成立すると、裁判所からsognoの運営側に対し、問題のある投稿の削除が命じられます。運営者は、その命令に従わなければなりません。

 拡散される危険があるインターネット上のトラブルは、スピーディーな解決が望まれます。ですので、裁判より短期で判決が下される仮処分が行われるのが通例なのです。

【詳細記事】仮処分とは?わかりやすく解説

【対処②】発信者情報開示請求

 発信者情報開示請求とは、プロバイダ責任制限法に基づいてインターネット上で他者を誹謗中傷するような表現を行った者の情報(住所・氏名・登録された電話番号等)の開示を求める手続のことをいいます。
 例えば、サイト運営者にIPアドレス(インターネット上の住所)の開示を求めることや、プロバイダに投稿者の情報の開示を求めること等が、発信情報開示請求に当たります。

 発信者情報開示請求で投稿者を突き止めることで、これまでの投稿の削除や損害賠償を通じて被害を救済し、将来生じる被害の防止を期待出来ます。

【関連記事】発信者情報開示請求をするための「条件」「流れ」「期間」を解説

 

弁護士に相談をすることも良策

 以上の「仮処分による削除」「発信者情報開示請求」は法的知識が必要になるため、自身で行うのは非常に難しいです。

 昨今は、インターネットネット上のトラブル解決を得意分野とする弁護士が頭角を現しています。ですので、インターネット上のトラブルに強い弁護士に相談をすることも良策と言えるでしょう。インターネット上のトラブルに関する豊富なノウハウと法的知識を生かして、弁護士が解決に導いてくれることが期待されます。